2016年12月8日木曜日

高齢者医療の現場で専門医にかかったほうが良い症状

居宅支援や地域事業の現場にいると

その現場で仕事をしている者なら常識だが、パッと見ただけだと専門家すら間違えるものに数多く遭遇します。

例えば

カブトムシは山にいるんじゃなくて卵の時も、幼虫の時も、成虫になっても大体畑や牧場にいる。とか

水揚げされた海藻類は鉄窯で釜揚げしないと鉄分は豊富に含まれないとか


どこが居宅の話!?って話題から始まりますが本題はここからです。


「パーキンソンに特有の小歩症状は筋力低下した高齢者なら普通に出る」

「手足の震えも、筋力が落ちて操作性が落ちると普通に出る」


この二つ、よく重大な疾患にされてしまいます。

すり足で歩幅が小さくなる「小歩症状」ですが、片足で立っていることが難しくなると出てきます。老人会等の講習に参加していただく方々にも非常に多いです。

手足の震えも筋力が低下すると力を過剰に入れて生活する人が多くなるので震えが出やすくなります。昔で言う

書痙と言うやつです。ハンコをおそうとしたときに定まらない。湯呑みが震える等がこれです。



ネット等で情報が多いのですぐに重大な病気だと思う方も多いですが、年を取れば出やすくなるものも多いので、落ち着いてほしいなと思います。

医療処置が必要でない場合トレーニングやマッサージで何とかなる場合が多いのでそちらをプランとして提案することが多いですね。

むろん精密検査を勧めることもあります。 ただ……現実入院して検査 検査 で検査のうちに寝たきりとか

本当に笑えないので、初動にどう判断するかは結構難しいです。

あとは

「認知症」と「精神病」と「性格」を混同しているパターン

直ぐに口汚くののしったり、暴力を振るうような方が居たとします。家族の心理的に「病」ってことにしたい場合もありますが。

もともとそういう性格だった場合もあるので、最近話題になっている「とりあえず向精神薬を処方する」

という問題にもつながります。ここも慎重に。

また、本人が信じたいものしか信じないケースも周囲の支援者の混乱を招きます。

本人を通じてしか支援者の連携が取れない(かつてはソレが正しいと信じられていた)場合、そもそも本人の「認識に問題」があった場合

支援者同士が混乱し、ともすれば誤解から争いに発展する場合があります。

一旦本人の言うことを信じないという勇気が必要なことも出てきます。


本人も家族もケアマネも医者も「本当にそうだろうか?」という疑問を持ち続けることが必要で、鵜呑みに気を付けるだけでだいぶんその先の過ごし方が変わっていきます。


高齢者医療に限った事ではないと思います。