2015年11月28日土曜日

介護現場においてマイナンバーの取り扱い 速報

また、趣味ブログより転載です。



昨日川崎市の介護事業者向けに催された説明会に行ってまいりました。

結果として、川崎市としては何も決まっていないことがわかりました。おそらくほかの市区町村でも同様かと思います。

何も決まっていないようなのであらかじめ用意した質問状に沿って質問を投げてまいりました。

1、個人番号が届いていない、もしくは紛失してしまった利用者がいらした場合申請書や届出書の作成や公的手続きに対して行政はどのような対応を決めていますか。

回答:申請書や届出書にマイナンバーが書けない場合、その理由を説明できれば良い。説明の方法は書面で理由書等が望ましい。
(うちの会社としては、各利用者様の支援経過にマイナンバーが使用できない理由等を書き込んでおくことにしました)

2、種々の理由で写真付きのマイナンバーカードを作成できない場合の身分の証明として写真無カードと保険証、もしくは年金手帳で証明できると川崎市役所の相談窓口に伺いましたがそのように利用者に通知して問題ありませんか。

回答:写真付きのマイナンバーカードの取得は任意(自由意志)なので、特に強制はされない。身分の証明方法も種々あるためマイナンバーのみというわけではない。

以下は、同席した施設経営者の質問と方針

私の施設としては当施設に住民票を置く利用者様の通知書留の受け取りを拒否している。理由は以下
1、本人しか開けられないものなので、管理できないような利用者が多いで施設として保管することが危険

2、書留を受け取ってから家族に返送することも考えたが、責任が重く経費も掛かるため断念。すべての受け取りを拒否することにした。

この方針について問題はあるか

回答:ノーコメント。

結果として、こうなりました。
川崎市で介護事業にかかわる場合、マイナンバーの記載強制はしないしできない。
理由があれば使う必要すらない。

12月にも検討会のようなものをやるようです。

2015年11月14日土曜日

趣味ブログからの転載

今回も趣味ブログからの転載です。ですので、フランクな表現になっております。ご容赦ください。



なんだか不正請求について恐ろしいほどのカウントが回っています。正直怖いです。

でも一番怖いのは某治療系国家資格の方々から「接骨院は不正請求ふつうなんでしょう?」と言われたことです。

と、いうわけで何が不正請求なのかの説明回です。

いつもどおり「ほんまでっか!?」くらいの気持ちで読んでいただければと思います。

まず、医療でも介護でも接骨院でも絶対ダメでやったら即座にアウトなのが

「実際には来ていないのに来たことにして請求する」

いわゆる水増しです。

今回話題になっている事件もそうですね。

経営している院長がお金が欲しくてやっている他に無視できないのが、交通事故にあった被害者が、慰謝料欲しさに通院したことにしてほしいと頼むケースです。

私自身もかつて、月に7件から20件の交通事故患者を診ていた時代は実際に持ちかけられたことがあります。当然断っていますし今は交通事故の取り扱い自体一切やっておりません。接骨院じゃないので。

質が悪いのが、当たり屋からの→医療費水増し提案→弱み握られ深みにはまる

これです。昔知り合いでもハマった先生がいたよーな、いないよーな……ふわっと

また、これも水増しの一種ですが

「身内の保険証を使って通院したことにして医療費を請求する」

これも当然アウトです。

他にも

「患者さんが保険適用してほしくて肩こりや疲れをケガということにして請求してしまう」

これもアウトです。しかも、これは患者さん自身が自分の「保険証の不正使用」というコンボ技です。双方罰せられる可能性があります。

接骨院は外傷分野でしか保険が適用できません。

ただし!よく勘違いされるケースでほかの医療系国家資格の方々からも「不正じゃないのか?」と言われてしまうものに

さしたる原因のわからないぎっくり腰や寝違え、膝の痛み、またはスポーツによる体の痛みは保険適用じゃないのでは?というものがあります。

これらの痛みの中にはRepetitive strain injury リピーティブ ストレイン インジャリー といって

繰り返し同じ動作を行うことによってついには炎症や機能障害を起こす。

といいった外傷と判断されるものがあります。ウィキペディアにも載っています。英語ですが。

このリピーティブストレインインジャリーはスポーツでは選手生命の危機、そして現在では介護職や運搬業の方々の高い離職率の原因であるとされており、

特に厚生労働省よりこの業種の事業責任者には

「従業員の腰痛や作業時の身体の痛み」

に対して対策に取り組んでいるかが監査されるようになっています。特にデイサービスや介護施設では、対策が文書化されているかまでチェックされています。厳しい。

柔道整復師は患者さんの訴えがケガによるものである場合、その負傷原因を明記して正しいことを患者さん本人に確認を取るというのがルールになっています。

ワイドショーなどがあんまり騒ぐので、合法と違法がごちゃごちゃになってしまっていますが、しっかりした接骨院は正しく業務を行っています。

もう一つ、接骨院の窓口料金が不明瞭になっているという方がおりますが、明細も希望すれば出してもらえるように制度が決まっておりますのでぜひとも疑問は疑問のままにせず窓口で請求していただけると、保険制度について患者さんご自身も責任をもって使うことができるのではないかなと思います。

お役に立てばと思います。

2015年11月10日火曜日

ぎりぎりアウトっぽいテーマ 不正請求摘発のうがった背景

趣味ブログからの転載です。よくお客さんから聞かれるもので。



医療界から芸能界から激震が走っている診療報酬詐欺ですが、いまここのタイミングかなと思いました。

今回の大規模摘発を斜め上から深読みすると

医療費、介護費はもはや公費で負担できないほど大きなものになってしまっている。

政策段階で薬価や医療点数の引き下げを行おうとしても、権力を持っている製薬業界や医師会がそれを許さないので骨抜きになる。

と、いっても医者の場合はこれ以上診療報酬を下げると、本当に食べていけなくなるので今既にぎりぎりです。

問題は薬代ですね。これがかかりすぎる。ただこの辺の話を突き詰めると別のコラムになってしまいますのでここでは語りません。ジェネリックを嫌がる患者側の問題とかもありますので。

今既に介護や医療の段階でも始まっていますが、リハビリの自費化(理学療法士が鍼灸師と組んで独立開業するケースも増えています。)や整骨院の自費化、歯科医師の自費化です。

患者が自分でお金を払ってくれればそれに越したことは無いので、現状この自費化(自由診療)は放置されるどころか加速しています。国がほぼ黙認しているからです。

これに加えてTPP合意による混合診療(保険と自費が混ざった診察)の普及によって健康保険制度の形骸化が懸念されています。

現在時勢は保険診療を停滞させて、自費診療・無保険診療が加速する流れになってきています。

整骨院も自費診療化に向けてセミナーが打たれたり、歯科医師も自費率を上げるためにコンサルが入ったりしています。

余談ですが、理学療法士がデイサービスを開業したり自費の整体院(リハビリセンターと銘打っているが自費でやる以上ただのサービス業に過ぎません)が増えている理由は小泉内閣時代の医療改革で理学療法士一人あたりが病院で稼げる点数が大幅に減って給料が頭打ちになったからです。ぶっちゃけると、病院づとめじゃ先が無いからってだけですね。生き残りをかけてます。閑話休題

また接骨院や歯科医師、この二つの業界に自費化が加速しているのは、後ろ暗いことをしている先生が多いせいです。
脱税は歯医者、不正請求は骨接ぎの代名詞みたいに扱われていた時代もありますので。ちゃんとやっている先生もいますが、怪しい請求している先生が圧倒的に多い。

クリーンにやるには自費しかないのです。


と、ここまでを書いて今回の大規模摘発から今後予想される流れを考えると気がつく人は何人もいると思います。

国として保険診療はアレしてアレしてしまう可能性があるわけです。医療も介護も!

ただこの流れが加速すると、じゃあ意味無いじゃんって保険料を払わない無保険の人が増えてきて現在の年金不信の状況が保険でも起きる事は容易に想像できます。

健康保険っていうのは、普段は自分で自分の健康を維持してどうしてもどうしようもない時だけ医者を頼るっていうのが正しいあり方です。

二日酔いで救急車呼んだり、空いているからって夜間診療に急患の振りしていくからおかしくなるのです。
それ以外にも医療業界にいる人たちの雇用とか生活の問題が絡んでくるから過剰診療や過剰投薬の問題が出ます。

医療業界ってすでにモラルハザードが深刻な状況なのです。

 国民は独力で健康を守り、専門職はよりクオリティの高い医療サービスを保険で提供する。これが本当なのです。

今回の件、摘発しっぱなしで終わらず、保険診療の適正化を推し進めてほしいものです。

2015年11月3日火曜日

治療院に通うタイミングの話

 最近お客さん(整体院としての記事なのでお客さん)からよく言われることについて。


「先生は次はいついつに来なさい。って言わないのがいいわ」

これはかなりのお客さんに言われます。


私は急性外傷を扱う資格や介護のほうの資格も持っているので、予防や改善のために通院タイミングやアドバイスをすることもありますし、健康に対して確固たる確信を持って仕事をしています。


が、あえてこの場で書きたいのは


今やってる仕事は「整体」であり、「治療」ではないということ

「患者」ではなく「お客様」ですし、もっと症状が悪ければ先に病院に行くでしょう。


「うちへ来る前に病院へ行って精密検査をうけてください」というアドバイスをするときもありますが、基本的に日本の法律では「整体」「骨格調整」というカテゴリーは治療ではありません。これが大前提。

だから、私のスタンスとして

「困ったら来て下さい」「だめだと思ったら来て下さい」「気に入ったら来て下さい」

になります。


なので、お客さんのほうで「次はいつごろ来たほうがいいですか」と聞かれたときだけタイミングを相談します。

大抵の場合

「とどめさされたら来て下さい」か「痛くなったら電話してください」になりますが。

本当はリハビリテーションの領域や社会復帰や行動心理学、認知行動学等様々な学問上


「これくらい」


といえるタイミングは存在するのですが下手に書いて、うわべだけ真似されると責任が持てないのでここには書きません。


仕事で使うパソコンの調子がおかしくて、肩がこったときは IT系のアドバイスを

介護が原因で調子が悪い方には介護相談を

相続や税金で悩んでいるときはしかるべき相談先と当面の対処方法を

畑の野菜がうまく育たないときは、土と肥料のアドバイスを

病に至る前に、その原因を取り除く そして商売上の通院アドバイスをしない!

子供がオタクで困っているかたには、サブカル経済とGDPの話を


病に至る原因は身体の異常だけではありません。「通いなさい」が新たな病の原因となる場合もあります。

依存という病こそ問題だと私は考えています。